花粉症に悩まされる時期、みなさんはどんな対策をしていますか?
厚生労働省の調査によると、今や花粉症に悩む患者は全人口の4分の1。花粉の飛散量も年々増加傾向にあり、その症状も深刻化しています。
国民的疾患となっている花粉症ですが、日常生活に少しの工夫を加えるだけでその症状を緩和させることができます。その代表的な例が食事です。
今回は、食生活の改善から考える花粉症との向き合い方についてご紹介します。
Contents
花粉症の原因って何!?
耐え難いくしゃみ、鼻水、目のかゆみ。花粉症の症状は、多くの方を悩ませます。
症状がひどい場合は頭痛や発熱にまでつながることもあるため、花粉シーズンは毎年頭を抱えているという方も少なくないでしょう。
そもそも、なぜ一定時期に花粉症が発症してしまうのでしょうか。
花粉症のメカニズムとは
花粉症を引き起こしているのは、花粉に対抗する「抗原体反応」です。
花粉(アレルゲン)が体内に入ったとき、それを排除しようとする免疫反応が生じます。
目のかゆみ、充血、くしゃみ、鼻水、鼻づまりなどの症状は、代表的な免疫反応です。花粉アレルギーが起きると、体内に免疫反応を引き起こすヒスタミンなどの化学物質が分泌されます。化学物質やアレルゲンの反応が繰り返されることで、つらい症状を引き起こしているのです。
花粉症を引き起こす原因
花粉の原因となる植物は、スギ、ヒノキ、ヨモギ、カモガヤなどです。中でも国内で代表的な花粉症の原因となっているのが、スギとヒノキです。スギはほぼ通年にわたって飛散していますがピークは2~5月、ヒノキは1月~6月に最も飛散量が多くなります。
スギとヒノキの花粉に悩む人が多い理由は、単にスギの木・ヒノキの木が多いからというわけではありません。食生活の欧米化、住環境の変化、大気汚染、ストレスなどさまざまな要因があると考えられています。
どの花粉に対してどれだけの症状がでるかは個人差があり、同じ量の花粉が侵入しても症状が出ない人もいます。花粉症でなかった人が突然花粉症を発症するケースもあり、多くの方の悩みの種となります。
花粉症対策は食事から!花粉症の緩和につながる食生活
食事は花粉症の症状を抑える方法の一つとして代表的です。
残念ながら「これを食べたから花粉症が治る!」といえる食材はまだ解明されていませんが、意識的な食生活の改善で花粉症の症状を和らげることに期待できます。
次のような食材を使った食事を心がけましょう!
鰯や鯖などの青魚
鰯や鯖などの青魚は、花粉症の症状を引き起こす科学物質ヒスタミンの働きを抑制する効果があるといわれています。
青魚に含まれるDHA(ドコサヘキサエン酸)やEPA(エイコサペンタイン酸)がヒスタミンの抑制に効果が高いためです。花粉症のシーズンは魚中心の食事を心がけましょう。
ヨーグルト
花粉症によるアレルギー症状の緩和には、免疫機能を改善することが重要です。この免疫機能を上げる効果が高いとされるのが、ヨーグルトに含まれる乳酸菌です。
乳酸菌は私達の健康を守る善玉菌を増やし、腸内環境を整えることができます。乳酸菌の摂取は、腸内の免疫アップにつながるのです。
他にも乳酸菌を含むキムチやぬか漬け、善玉菌を育てる働きをもつ食物繊維が豊富な根菜(ごぼう、にんじん、レンコンなど)もおすすめです。
レモンバームやカモミールティー
ハーブ類は全般的に抗酸化作用の高いポリフェノール成分が豊富です。
レモンバームやカモミールティーは、その中でもとくに花粉症の症状に効果が高いといわれています。レモンバームに多く含まれているロズマリン酸がヒスタミンの分泌を抑制する働きを持つと注目されているためです。
レモンバームやカモミールティーにはリラックス効果に加えて高い抗アレルギー作用に期待ができるのです。
食事は毎日の生活に欠かせない営みです。食事によって体質を改善して、花粉症緩和につなげましょう。
花粉症が悪化?控えるべき食事
食事を通して花粉症対策をする際、注意すべきことがあります。それは、脂肪分たっぷりの食事を避けることです。脂肪分のとりすぎは腸内に悪玉菌を増やすといわれています。腸内の善玉菌が減り、花粉症の症状を悪化させてしまう可能性があるのです。とくに肉類や卵、生クリーム、マーガリンなどには注意が必要です。
ただし、まったく食べてはいけないということではありません。肉類などに含まれるたんぱく質は私達の体に必要な栄養素です。食べる量に気をつけて、バランスのとれた食生活を送りましょう。
花粉症を徹底予防!日常生活のポイント
花粉症は意識的な生活習慣を心がけることで予防することができます。
日々の生活を少し工夫するだけで、効果的な花粉症予防へとつながるのです。
万全な対策をして、花粉症に悩む日々を終わらせましょう!
【外出編】
外出時の注意点は2つ。
1つ目は、マスク、メガネを着用することです。
普通のメガネ、マスクを使用するだけでも花粉症カットに大きな効果があります。ただし、さらに効果を高めるなら、メガネは花粉症用にし、マスクには水で湿らせたガーゼを中に挟むのがおすすめです。普段の花粉症対策以上の効果を得ることができます。
2つ目は、綿、ウール素材の服装は避けることです。
静電気が発生しやすい綿・ウールは、花粉が服につきやすい素材です。綿シャツで約2万個以上、ウールセーターでは約7万個以上もの花粉がつくといわれています。
表面がツルツルした、ナイロン、ビニールなどの素材の服装が理想的です。
【帰宅時編】
家に入る際は、必ず玄関の外で花粉を払い落としましょう。
強くパンパンと叩いて落とすと、逆に花粉が服の奥にまで侵入してしまう可能性があります。上から下へそっと払うのがコツです。
また、家に入ったらすぐに手洗いうがいをしましょう。花粉は、手や爪の間、顔全体にも付着しています。手洗いうがいだけではなく顔も洗うと、花粉をさらにブロックできます。
【室内編】
掃除を1日1回はするようにしましょう。
掃除のポイントは、じゅうたんやたたみの部屋を重点的に行うことです。フローリングと違い、花粉が付着しやすいためです。
また、加湿器がある場合は、掃除の前に室内の湿度を上げておくと良いです。スギ花粉など、湿気によって重たくなり、落下する性質がある花粉の種類もあります。湿度が上がると空中に浮遊する花粉を防ぎ、掃除の際に花粉を舞い上がりにくくすることができるのです。
まとめ
花粉症を予防するポイントは、意識的な生活習慣の改善です。
食事は健康的な体づくりに欠かせず、花粉症対策としてもその効果が期待できます。食事による体質改善が、花粉症の症状緩和につながるのです。
食生活を見直して、花粉症に負けない体づくりをしましょう。