みなさんは、寒さが厳しい冬のシーズンについつい食べたくなるものってなんですか?
お鍋やおでん、すき焼き、焼き肉…。
思い浮かべるものは一人ひとり違えど、体がぽかぽか温まるものを食べたいと思う人は多いでしょう。
今回は、なかでもオールシーズン人気の高い”ラーメン”を取り上げます。
ラーメンは、とくに寒い冬に食べるからこそその温かさが染み渡るもの。日本でもっとも冬の寒さが厳しい北海道生まれのご当地ラーメンをご紹介します。
北海道のご当地ラーメン5選
北海道のラーメンは、その地域によってラーメンの特徴や味わいが大きく異なります。北海道内だけで、さまざまな種類のラーメンを楽しむことができるのです。
ラーメン好きの方をうならせる、こだわりのご当地ラーメンをご紹介します★
札幌ラーメン
北海道のラーメンの代表格ともいえるのが、札幌ラーメンです。全国的な知名度を誇るご当地ラーメンで、日本三大ラーメンにも数えられるほどの人気です。
札幌ラーメンは味噌ラーメンで有名なため、味噌しか味の種類がないと思われがちです。しかし実際は、札幌のラーメン店の多くが「醤油・味噌・塩」の3種類を用意しています。
札幌ラーメンのスタンダードなスタイルは、全体的にスープの油が多く、濃厚な味わいが特徴です。
麺はコシのあるもちもちした中太ちぢれ麺で、食べ応えがあります。具材はチャーシュー、ネギ、メンマなどの一般的なものに加え、野菜炒めをのせるのが定番スタイルです。
札幌市内にあるお店の中には、コーンやカニ、ホタテなどの観光客に人気の北海道ならではのトッピングを用意している場所もあります。自分好みのトッピングを楽しめるのも現地の札幌ラーメンの魅力なのです。
函館ラーメン
函館ラーメンは札幌ラーメンと並んで人気が高いラーメンのひとつです。
函館ラーメンの誕生は1884年といわれており、日本最古のラーメンである説が有力とされています。歴史が深いラーメンとして地元民を中心に親しまれるラーメンです。
札幌ラーメンは味噌ラーメンとして有名ですが、対して函館ラーメンは塩味が基本。醤油味や味噌味を用意している店もありますが、古くから函館ラーメン=塩ラーメンとして定着しています。
豚骨や鶏ガラスープをベースにした清湯スープに塩タレを入れたものが主流で、透明感があるのが特徴です。雑味感が少なく、あっさりしつつも深い味わいを楽しむことができます。
麺は古くからストレート麺が人気だったことから、多加水中細ストレート麺が多く使われています。
具はとてもシンプルで、チャーシュー、メンマ、長ネギ、なるとなどです。そのため、価格も比較的安価で提供しており、低価格でシンプルながらも洗練されたうま味を味わうことができます。
旭川ラーメン
旭川ラーメンの伝統的な味は醤油です。札幌の味噌、函館の塩とともに旭川の醤油として有名ですが、醤油・味噌・塩の3種類のラーメンを用意しているお店がほとんどです。
旭川ラーメンの最大の特徴は、表面にラードを浮かせることです。旭川市の冬はとくに寒さが厳しく、氷点下30度以下に達することもあります。そんな極寒の日でもスープを冷めにくくするために、ラードが用いられるようになったといわれています。
スープのベースは、魚介類のスープに豚骨や鶏ガラなどを使ったスープを合わせたダブルスープが最も一般的です。北海道の豊富な海産物、盛んな養豚業が活かされた出汁になっています。
濃厚ながらすっきりとした味わいが特徴で、ラードをたっぷり使っていても、魚介スープのまろやかさによってくどさが全くありません。
麺は中細ちぢれ麺がもっとも多く使われています。水分が少なめの低加水の麺を用いており、スープを良く吸って絡みやすいのが特徴です。
旭川ラーメンの具材は、チャーシューとメンマとネギのシンプルなスタイルが一般的ですが、野菜炒めを盛った「野菜ラーメン」を提供しているお店も多くあります。旭川ラーメンのスープをベースに具材を増やしたい方におすすめです。
釧路ラーメン
釧路ラーメンは、北海道東部の港町や釧路市で食べることができるラーメンです。札幌ラーメンや函館ラーメンほど全国的に浸透していませんが、釧路市内や近郊にはラーメン店が90店以上もある、地元では人気のご当地ラーメンです。
麺は細くちぢれた水分多めの高加水の麺を使っており、しっかりしたコシを感じることができます。
麺には添加物や防腐剤を使っていないため、痛みや乾燥が早いのが特徴です。他の地域で釧路ラーメンが出回らないのは麺にこうした特徴があるためで、釧路市以外ではなかなか食べることができないラーメンとなっています。
味はあっさりとした醤油味のスープが基本です。もともとかつおだしのスープが主流でしたが、昨今は昆布や煮干し、鶏ガラ、野菜、豚骨などを使って各店が工夫をこらした味わいを作りだしています。
旭川ラーメンと同じくダブルスープで作られていながら、旭川ラーメンの醤油味よりもあっさりとした全く異なる味わいが楽しめできます。
室蘭カレーラーメン
室蘭カレーラーメンはその名のとおり、カレー味のラーメンです。北海道の南西部、室蘭市を中心とした一部のラーメン店や中華料理店で食べることができます。
北海道の変わり種のラーメンの筆頭として挙げられることが多く、地元民を中心に愛される味となっています。
麺は黄色いちぢれ麺で札幌ラーメンに似ているのが特徴です。
野菜や果物、スパイスを原料にしたカレーペーストに豚骨系のスープを合わせたスープが主流で、スパイシーかつ濃厚な味わいを楽しむことができます。ラーメンとカレースープとの絶妙な相性を作り出すためにこだわりぬいて作られた出汁です。
カレーライスのルーのようなどろっと感はなく、スープがさらっと麺に絡み、スルッと食べることができます。チャーシューや野菜とともにワカメが盛られていることが多く、スープとの相性抜群です。
まとめ
寒さが厳しい冬のシーズン。アツアツのラーメンは冷え切った体をぽかぽかと温めてくれる最高の一品です。
冬に日本でもっとも寒い地域である北海道のラーメンを食べると、きっと心にも体にもあたたかいものが染み渡るはずです。
これからの冬のシーズン、ぜひ北海道のご当地ラーメンを楽しんでみてください。